2024年8月30日、9月9日、福島県猪苗代町で「N³ エヌキューブ」を利用し、国土交通省が策定した高付加価値コンテナ活用ガイドライン※1を検証する実証実験を実施しました。
※1:「道の駅」における高付加価値コンテナ活用ガイドライン
2024年4月、平常時の地域活性化や災害時の防災機能の強化を狙いとした高付加価値コンテナの活用に向け、国土交通省がその特徴や活用用途のイメージ、設置や移動の留意点をガイドラインとして策定しました。
国土交通省の報道発表資料へのリンクはこちら(https://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_001798.html)
●猪苗代町
猪苗代町は福島県の会津地方に位置し、北には磐梯山や安達太良山などの美しい山々が、南には透明度の高い猪苗代湖が広がる自然豊かな環境が特徴の町です。四季折々の自然の美しさを楽しむことができ、冬にはスキーリゾートが多くの観光客を引き寄せます。
今回の実証実験は、国土交通省が東北地方で最初に「防災道の駅※2」に選定した道の駅「猪苗代」と旧緑小学校校庭にて行いました。
※2:防災道の駅
国土交通省が認定する、災害時に広域的な防災拠点として機能する道の駅です。災害時は、緊急物資の供給拠点、救援活動の拠点となり、地域住民や旅行者が一時的に避難する場所を提供します。平時は地域の防災教育などを行うことで災害に対する備えを促進する拠点にも活用されます。
国土交通省は、将来的に全国に計100カ所程度に防災道の駅を増やすことを目指しています。
「防災道の駅」に関する国土交通省の報道発表資料へのリンクはこちら
(https://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_001460.html)
●ガイドラインを検証する実証実験
2024年8月30日、9月9日の両日、「N³ エヌキューブ」を利用し、高付加価値コンテナの移動や設置に関するガイドラインを検証する実証実験を行いました。
主な検証項目としては、コンテナの運搬・設置に使用する車両仕様や治工具の洗い出し、設置作業に掛かる人数や作業項目、各作業時間の記録、必要な公的資格の確認・記録などを行いました。
8月30日の実証実験当日は、旧緑小学校校庭で風車と太陽光で発電し、さまざまな電気機器へ給電が可能な「N³ エヌキューブ」充電ステーションモデルと、お風呂が展開可能なボイラー付コンテナの2台を利用し、設置作業の検証を行いました。
当日は、地元テレビ局の方が取材に来られ、高付加価値コンテナへの関心の高さが感じられました。
旧緑小学校での設置検証を行った後、「N³ エヌキューブ」を道の駅「猪苗代」に移動し、一般の来駅者が見守る中、同様の作業記録を行いました。
その後、9月8日まで道の駅「猪苗代」にて「N³ エヌキューブ」が一般の方に公開され、災害時に加え平時利用も可能な「N³ エヌキューブ」を見て、触れていただき、その有効性を体感していただきました。
道の駅「猪苗代」での展示最終日の9月9日、「N³ エヌキューブ」の撤収作業についても記録を行い、一連の実証実験の作業が無事完了しました。
災害時に高付加価値コンテナが有する機能を円滑に発揮させるため、今回の実証実験の結果は高付加価値コンテナ活用のガイドラインに反映される予定です。